2023年7月のことば
三七日 四七日 五七日
ふたたび会うのは いつなのか
『百日紅の木の下で』大島花子
【住職感話】
先月の大島花子さんのコンサートの熱がまだ冷めやらぬ今日この頃です。CDを繰り返し車内で聴いています。その中で、「あれっ、これは七日参りのこと?百か日法要のこと?」と引っ掛かる曲がありました。それが『百日紅の木の下で』です。「猿も木から落ちる」という諺(ことわざ)がありますが、猿が木から滑り落ちそうなツルツルの皮の木、それが「さるすべり」です。花が百日もの長い間咲くために、漢字では「百日紅」と書きます。
さて、歌詞には、大切な人を亡くしてから七日参りそして百か日を経るまでの心の動きが見事に表現されています。「いまは別れ ひととき限りの 三七日 四七日 五七日」「百日紅 散るころに お別れを 言いましょう」と、この世の別れをしみじみと悲しみ惜しみます。同時に、「百日 紅消える頃 涙にも ひと切り」と百か日を迎え、「さらば 友よ きみの下へ 会いに逝くのはいつなのか」「ふたたび会うのは いつなのか」とあの世での再会を期します。
したがって、百か日法要は、この世(娑婆)ではもう会えないけれど、あの世(浄土・極楽)ではまた会えるという不思議な安心感に包まれる時。その時、故人は、亡くなっても無くならない、お浄土で私を待つ人に変わります。すると、名残は尽きないが、また会う日が約束さているのだから、故人を心配させてしまう人生から、故人に喜んでもらえる人生を送りたい、と心の方向転換が起こります。
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