死にむかって 進んでいるのではない 今をもらって生きているのだ【2024年2月の心に響く言葉】

2024年2月のことば
死にむかって 進んでいるのではない
今をもらって生きているのだ
 鈴木章子
【住職感話】
西勝寺では、新年に「行動を促す言葉(キャッチコピー)」として、「さいしょの一歩を、西勝寺から。」を発表しました。すると早速、「一歩というが、どこへ向かう一歩ですか」という質問をいただきました。
これは、第一に、死に向かう一歩です。「新年早々、いきなり嫌なこと言う」と思われるかも知れませんが、全人類共通の一歩は死に向かって進んでいます。よく人生は砂時計に譬えられます。総量(寿命)が見えないが砂が、少しずつ確実に減っているのです。そして、それは誰も止めることができません。
しかし、これは娑婆の時間の感覚です。実は、なんと第二の一歩があるのです。そこで、『変換』という詩を紹介します。
死にむかって 進んでいるのではない
今をもらって生きているのだ
今ゼロであって 当然の私が 今生きている
ひき算から足し算の変換 誰が教えてくれたのでしょう
新しい生命 嬉しくて 踊っています
“いのち 日々あらたなり” う~ん わかります
この「死にむかって 進んでいる」人生から『変換』し、「今をもらって生きている」人生へ向かうのが第二の一歩です。
言い換えれば、「娑婆の時間軸」から「浄土の時間軸」への大転換を賜る場が西勝寺です。
「今、ここ、私」を生きることが第二の一歩とも言えます。