挫(くじ)けるのを恐れて 躍らないきみのこころ【2025年6月お寺の掲示板】

2025年6月のことば
挫(くじ)けるのを恐れて
躍らないきみのこころ
 『花は愛、君はその種』
【住職感話】
初の催し「母の日参り&羽生知央コンサート」が、去る5月11日(日)に行われました。「母の日参り」とは、ゴールデンウィークから母の日にかけて、亡くなった母親の墓前や仏壇にお参りする新しい習慣です。休止した花まつりに出演を依頼していた歌手羽生知央さんの絶大なご厚意を賜り、コンサートも実現しました。
羽生さんが数多く歌ってくださった曲の中で、私が最も感動したのは、都はるみの「愛は花、君はその種子」です。「とにかく上手い」歌声に痺れましたが、歌詞がまた素晴らしいのです。
挫けるのを恐れて 躍らないきみのこころ
醒めるのを恐れて チャンス逃すきみの夢
奪われるのが嫌さに 与えないこころ
死ぬのを恐れて 生きることが出来ない
まるで、これまでの私の人生を見透かされたようで、ぐさりと胸に刺さりました。私は、挫けないために、醒めないために、奪われないために、死なないために、生きてきたのか。恐い目、嫌な目にあいたくないから、という動機で、自分をがんじがらめに縛りつけて、一歩も動けていなかったことに気づかされました。そう、私の動機は、いつも恐れから出発していたのです。これでは何かむなしい、何かおかしいのです。
では、恐れではなく安心・希望から、本当にしたいことから出発したら、どんな「さいしょの一歩」を踏み出せるでしょうか。
この曲は、私にとって、こころ躍る人生へ導いてくれる応援歌です。